こんにちは。いえだ ゆうです!
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今回は、看護師なら毎日実践しているバイタルサインの中の呼吸について紹介していきます!
バイタルサインの数値から、患者さんの状態を把握できるようにしておきましょう!
1.呼吸とは
呼吸とは、身体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する仕組みのことであり「換気」と「ガス交換」を行っている。
【ガス交換】
①大気中の酸素分圧:大気中には酸素が21%含まれ、大気圧は760mmHgなので、酸素分圧は760mmHg×0.21=160mmHgになる!
②肺胞気:息を吸うと酸素は肺胞まで届き、肺胞内の酸素分圧は100mmHg、二酸化炭素分圧は40mmHgである。
③肺毛細血管と静脈血:全身をめぐった血液が交換。静脈血中の酸素分圧40mmHg、二酸化炭素分圧46mmHgである。
④ガス交換:静脈血は、肺胞気と触れ合い、二酸化炭素を排出し、酸素を受け取る。
⑤動脈血:血液中のガス分圧は、肺胞気とほとんど同じになり、酸素分圧が96mmHg、二酸化炭素分圧が40mmHgとなる。
2.呼吸の観察ポイント
肺のガス交換が正常に行われているかは、呼吸回数・呼吸の深さ・呼吸リズム・呼吸音・呼吸の体位・努力呼吸の徴候を観察して判断しよう!
□呼吸回数
安静時の呼吸数は、1分あたり12~20回。
頻呼吸:呼吸数が多い、30回/分
徐呼吸:呼吸すすが少ない、10回/分
☆呼吸数の異常は、バイタルサインに現れやすいので、必ずチェックしよう!
☆呼吸数25回/分異常は要注意!!!
□呼吸の深さ
1回の呼吸で肺に出入りする空気の量を、1回換気量と言い、正常安静時で400~500ml。
呼吸が深い…1回の換気量が増加
呼吸が浅い…1回の換気量が低下
□呼吸リズム
規則正しい呼吸かどうかチェック。リズム異常はこの2つを覚えておこう!
チェーンストークス呼吸の障害中枢→両側大脳皮質下、間脳
ビオー呼吸の障害中枢→延髄
□呼吸音
呼吸音と副雑音:異常な呼吸音を副雑音といい、肺内から生じる異常音を「ラ音」という
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□呼吸音のチェック
聴診では、①呼吸音の大きさ、②呼吸音の左右差、③副雑音の有無をチェックしよう。
聴診のコツ①…上から下へ、左右対称に進める、背部や側胸部もチェック!
聴診のコツ②…うっ血性心不全や間質性肺炎では、呼気終末に捻髪音が聞こえる。呼気の終わりまでしっかり聴診しよう!
□呼気と吸気の割合
正常の呼吸運動では、吸気:呼気=1:3となる。
呼気の時間が延長している場合、慢性気管支炎やCOPDの可能性がある。
□呼吸の体位
呼吸困難がある時は、楽な姿勢をとるため、呼吸と体位の観察は大切!
①うっ血性心不全:ベッドアップした肺のうっ血が軽減さらえるため呼吸は楽になる
②COPD:前屈位にした姿勢で呼吸が楽になる
③片肺患者:健側の呼吸運動を妨げない、患側を下にする体位が楽になる。
□努力呼吸の型
努力呼吸:通常の呼吸運動では足りず、補助呼吸筋を使って呼吸している状態で胸鎖乳突筋や僧帽筋、大胸筋が緊張している場合など
努力呼吸の一種:鼻翼呼吸(呼吸ごとに鼻翼が広がる呼吸)、下顎呼吸(口や下顎がパクパクと開く呼吸)
□呼吸の調節
呼吸中枢は延髄に!
身体内の二酸化炭素分圧を感知して調節
重症の慢性呼吸不全では常に二酸化炭素分圧が高いため、呼吸中枢は酸素量を感知して作動。
この時に酸素を投与すると、呼吸が抑制されて昏睡に陥ることがある。
CO2ナルコーシスに注意する!
3.まとめ
バイタルサインのひとつである呼吸。
呼吸音の異常から色々なことが読み取れますので、日々の看護業務を漠然と測定するのではなく、「どういう値であればどういう危険性があるのか?」という視点を忘れずに、「何か変」「これはヤバい」と思ったらすぐに行動できるようにしておきましょう!
☆バイタルサインはとっても大事です!
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