看護師として働いていると、
「これでよかったのかな」
「なんだか引っかかる」
そんな言葉にならない感覚に、何度も出会います。
忙しい現場では、立ち止まって考える時間はほとんどありません。
次の業務、次の判断、次の対応へと、私たちは前に進み続けます。
けれど、その“違和感”や“迷い”の中にこそ、
看護の本質や、次につながる学びが隠れているのではないでしょうか。
看護+ONEの「知る」は、
看護の経験を、すぐに答えにしないための場所です。
看護の現場には、「考えきれていない経験」がたくさんある
患者さんとの関わりの中で感じた、胸のざわつき。
うまく言葉にできなかった関係性。
チームでのやりとりの中で残った、小さな引っかかり。
それらは、決して「失敗」ではありません。
むしろ、看護師が真剣に人と向き合っている証でもあります。
しかし多くの場合、
それらは振り返られることなく、日常の中に埋もれていきます。
「忙しいから仕方ない」
「考えても答えは出ない」
そうやって流してしまう経験が、少しずつ積み重なっていく。
「知る」は、その流れを一度止めます。
「知る」とは、正解を教えることではない
看護+ONEの「知る」は、
ノウハウや正解を提示する場ではありません。
✔ こうすればうまくいく
✔ このやり方が正しい
✔ これが理想の看護師像
そういった答えを並べることよりも、
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なぜ、あの場面で違和感を覚えたのか
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何が、自分の中で引っかかったのか
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その経験は、自分に何を問いかけているのか
そうした**「問い」を言葉にすること**を大切にしています。
考えがまとまっていなくてもいい。
結論が出なくてもいい。
「立ち止まって考えてみる」
その姿勢そのものが、看護を深めていくと考えています。
経験を、学びに変えるための発信
看護+ONEでは、ブログやSNSを通して、
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現場で感じた違和感
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キャリアや働き方に迷った経験
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看護管理・教育の学び
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看護師として生きる中での問い
そうしたテーマを、ストーリーとして発信しています。
ここでの発信は、
「誰かに教えるため」だけのものではありません。
書くことで、
語ることで、
経験が少しずつ整理され、意味を持ちはじめる。
そしてそれが、
同じように迷っている誰かの思考を、そっとひらく。
「知る」は、
個人の内省と、他者との共有が重なる場所です。
「知る」は、すべての活動の基盤
看護+ONEには、
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育てる(キャリア支援)
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伝える(コンテンツ制作)
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つながる(場づくり)
という3つの事業があります。
そのすべての土台にあるのが、この「知る」です。
深く考えずに支援はできない。
想いを理解せずに、伝えることはできない。
問いを共有せずに、つながりは生まれない。
だから「知る」は、
事業ではなく、基盤として位置づけています。
小さな「知る」が、次の一歩につながる
大きな決断や、劇的な変化は必要ありません。
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あの経験を、もう一度振り返ってみる
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自分の感じたことを、言葉にしてみる
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誰かの考えに触れて、少し立ち止まってみる
そんな小さな「知る」が、
やがて「育てる」「伝える」「つながる」へと広がっていきます。
看護の経験は、
消費されるものではなく、積み重ねていくもの。
その一つひとつが、
あなた自身の看護の物語をつくっています。
まとめ|「知る」は、問いを持ち続けるという選択
看護+ONEの「知る」は、
答えを急がない場所です。
迷いながら考えること。
違和感を大切にすること。
経験を、そのままにしないこと。
それらすべてが、看護を深め、
自分自身の未来をひらいていく力になると信じています。
あなたの中にある、まだ言葉になっていない経験も、
きっと誰かとつながる「学び」になります。
まずは、知ることから。
看護の物語は、そこから静かに動きはじめます。