【看護教員になる】内藤知佐子先生の看護ストーリーをインタビュー!

 

こんにちは。いえだ ゆうです!

 

看護師による看護師のための新しい生き方を応援する情報メディア『看護+ONE』を運営しています。

専門家の方々にインタビューする企画!

 

「このゆびブログ♪」では、「プロの極意」というインタビュー企画を始めました♪

 

今回のゲストは、「京都大学医学部附属病院 総合臨床教育・研修センター 内藤知佐子先生」です!

 

前回、ファシリテーターの育成&効果的なシミュレーション教育の指導に邁進されておられる内藤先生のプロフィールを紹介させて頂きました。

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今回は、プロの極意をインタビューをさせて頂いた時に、『どうして看護教員になられたのか?』というお話も聞かせて頂きました。

 

あなたは、こんな悩みを抱いていませんか?

  • 看護師には向いていないのかもしれない
  • 現場での看護はしんどい
  • 看護教員の道にも興味があるけど、私には無理
  • 進みたい看護の道が分からない
  • 看護師辞めたい

 

看護教員としてバリバリ活躍されている内藤知佐子先生の看護ストーリーに触れ、看護の働き方のヒントになれば嬉しいです!ぜひ!

 

1.「何も知らずに看護をしていた」という反省が教育の道へ進む原動力となった。

 

まずは、先生に看護歴を聞かせて頂くところからインタビューを始めさせて頂きました。

いえだゆう
内藤先生の看護歴を教えてもらってもいいですか?
内藤先生
昔から「医療系に進みたいな~」という思いはあったんですね。母が看護師だったからなのか、医療系に進みたい気持ちは強かったんです。でも、医療系の中でも、「看護師になろう」とは思っていませんでした。
いえだゆう
それはなぜですか?
内藤先生
母を見ていると、看護師って本当に大変な仕事。夜勤に行く前の顔と帰ってきた時の顔が全く違う。しかも、休みの日に休まない。休みの日に勉強会を開いたりしていて、子どもながらに「大変な仕事だな~」と思っていたんです。だから、私は、薬剤師になろうと思っていました。
いえだゆう
そうだったんですね。
内藤先生
でもね、全然、勉強しなかったから、薬学部はダメで。「じゃあ、どうしよう?」と思ったときに、身近で見てきた母の仕事である「看護師」という職業が浮かんだんです。そこで、看護の道に進むことを決意しました。

 

「内藤先生が看護師を目指し始めたのは、看護の仕事に憧れていたから」というわけではなく、進路に悩んでいた時に、小さな頃から当たり前に見てきた母の仕事であった看護という道が浮かんできたことがきっかけでした。

 

なので、「看護師になりたい!」と強く思っていたわけではなかった内藤先生は、学生時代、看護の勉強にあまり熱が入らなかったようです。

 

いえだゆう
では、どのように看護の道を進んでこられたのでしょうか?
内藤先生
卒業後は、東大病院に就職することになり、看護師として働いていました。
いえだゆう
どんな感じで働いておられたのですか?
内藤先生
東大病院では3年目でプリセプター(指導者)を経験する機会があって、その後も指導しながら働いていました。
いえだゆう
指導者向きの看護師さんだったんですね。
内藤先生

5年目のある日、勤めている病棟に恩師から電話がかかってきて、教員の道を進められたんです。でも、忙しい病棟で働いていて、恩師の話をまともに聞かずに断ってしまったんですね。

いえだゆう
忙しい現場でいきなり教員の道を進められても戸惑いますよね。
内藤先生
はい。でも、電話を切った後にもんもんと悩み始めたんです。
いえだゆう
それはどうしてですか?
内藤先生
プリセプターをやった時くらいから、「自分って何も知らずに看護をしてきたんだ」と反省する自分がいたんです。
いえだゆう
どうしてそういう思いを抱いていたのでしょうか?
内藤先生
「自分は、母みたいに勉強が好きじゃない。だから、自分は看護師に向いていない。」って漠然と思っていました。

 

看護師には、働き始めて3年目以降になると、後輩指導(プリセプター)という役割を与えられる機会があります。

 

その役割を担ったことで、内藤先生は、ご自身の勉強不足を自覚する経験をされました。

 

そして、勉強熱心だった母と比べて自分は勉強好きじゃないと思っていた内藤先生。

 

このまま現場に居続けることにどこか後ろめたさを感じていました。

 

「病気と真剣に向き合っている患者さんの前にいる自分が、こんな後ろ向きでいいのかな?」と。

 

そして、再度、教員への道とご縁があり、これまでの経験を別のカタチで活かすことを決意されました。

 

2.教員としての始まりは、試行錯誤の連続だった。

 

看護大学で助手として働き始めた内藤先生は、教授やほかの教員のお手伝いをしたり、隣地実習での指導をしていました。

 

そこで、内藤先生は、追い打ちをかけるように反省させられる機会に直面したそうです。

内藤先生
5年間看護師として働いてきた私の中には、色々な経験知がありました。でも、教員になって本格的に教える側になってわかったのですが、その自分の中に経験的に見つけていた方法が、実は、教科書に全部のっていたということ。だから、「知って実施している看護ケアとただ単に経験的に実施している看護では雲泥の差があったな」という思いが芽生えてきました。
いえだゆう
現場で働き続けている中では気づくことができなかった経験をされたんですね。
内藤先生
その時、始めて大ショックを受けて。「患者さんたちに申し訳ないことをしたな~」っていう反省をしました。そこからですね。真剣に勉強し始めたのは。
いえだゆう
そうだったんですね。

 

内藤先生の以外な過去が明らかになりました。

 

教員生活の中で教科書を読んでいると、これまで経験的に実践していた方法が、全て教科書に載っていたことを知った内藤先生。

 

そして、内藤先生は、思いました。

 

経験を重ねることで身につけてきた看護だけではなく、すでに明らかにされている看護学を学んだ上で患者さんに応じた看護を提供していく看護師の方が、よりよい看護を提供できていたのではないか?

 

教員になりこれまでの自分の看護人生を強く反省した内藤先生は、看護に本気で向き合い始めていきました。

 

やる気スイッチが入った瞬間だったのだと思います。

 

一方で、やる気スイッチの入った内藤先生の頭の中は、疑問だらけになっていきました。

内藤先生
当時、演習を一つだけ持たせてもらっていました。そこでは、本当に試行錯誤の連続でした。
いえだゆう
どんなことに悩まれていたのですか?
内藤先生
「学生さんの前で話をする」、「授業を組み立てる」という経験から、「どうやってスライドを作ったら分かりやすいのか?」、「どうやってプレゼンテーションをしたら分かりやすいのか?」、「どうやってファシリテーションをすれば学生さんたちが、主体的に演習に参加し始めるのか?」という疑問がたくさん生れてきて、少しずつ悩みながら学んでいきました。

教員として働き始めた内藤先生の中に芽生えた疑問。

 

その疑問が、内藤先生をさらに勉強の道へと進める機会へとなりました。

 

「人は何歳になっても学習する」ことを経験された内藤先生は、「学習者が持つ能力と意欲を余すことなく溢れ出させる指導者=ファシリテーターの存在が欠かせない」という思いに至り、ファシリテーターの育成にチカラを入れていくようになられました。

 

今の内藤先生の原点がここにありました。

 

3.指導方法を知らされてない指導者が多い。

 

その後、内藤先生には、教員生活や京大病院での経験を通して見えてきたことがありました。

内藤先生
病棟で働いている看護師さんは、指導者として後輩への教え方を知らされていない人が多いということです。
いえだゆう
指導者になる前は、自分たちのことで精いっぱいですもんね。ようやく一人前に働けるようになったと思ったら、今度は後輩指導が回ってくる。
内藤先生
そうです。だから、看護師さんたちって、ある日突然、指導者として任命されて、指導することになるんですね。
いえだゆう
そうですね。
内藤先生
学校でも、自分たちが指導者の立場として、どのような方法で指導すればいいのかはほとんど習わないんですね。

 

いえだゆう
人によって教え方が違ってたりすることもありますよね。
内藤先生
これらの経験で感じたことは、「知らないことをやれ」って言われても出来ないのは当たり前じゃないですか。だから、指導するにあたって必要なことを伝えていこうと思うようになりました。

 

確かに看護学生の時代に、指導方法を学ぶ機会はほとんどありません。

 

一方で、看護師として働き始めて、経験年数が経つと指導者としての役割を与えられます。

 

3年目~4年目と言えば、リーダー業務をまかされることも増えてくる頃で、自分に自信がつく一方で、自分自身の未熟さを思いしらされる時期でもあります。

 

そのような時期に、後輩指導の役割も与えられると、自分自身にゆとりがなく、業務優先になってしまったり、一方的な指導の仕方になってしまったり、上から目線になってしまったり。

 

自分自身にいっぱいいっぱいになりながら働いている看護師さんも多く存在すると思われます。

 

そういう看護師さんたちを多く見てきた内藤先生は、まず、自分たちの指導の在り方を見直してもらうところから始めていかれました。

 

そして、一人でも多くの看護師さんたちに効果的な指導方法を身につけてもらえるように毎月の新人看護職指導者会議の中で指導法に関するミニレクチャーを開催されたり、講演やセミナーなどを通して、日々、ファシリテーターの育成に邁進されておられます!

 

4.まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、ファシリテーションの極意の前に内藤先生の看護人生にフォーカスを当てた記事を描いてきました。

 

今では、指導者育成に邁進されているすごい先生ですが、長い間、自分の看護に自信が持てない時期を過ごされていました。

 

内藤先生と同じように、色々と悩みを抱えながら、看護師として働いている看護師さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか?

  • 看護師には向いていないのかもしれない
  • 現場での看護はしんどい
  • 看護教員の道にも興味があるけど、私には無理
  • 進みたい看護の道が分からない
  • 看護師辞めたい

 

看護師として働くことに迷いながら、揺れながら、その中でも看護に関わり続けたことで、教員としてたくさんのことを学ばれてこられた内藤先生。

 

あなたも迷いながら、揺れながら、あなたに合う看護の道に出会えることを願っています!

 

今回の看護ストーリーから「指導者としての芽生えが大事」ということを学ばせて頂きました。

 

次回は、「指導者の心構え」を中心に書いていきたいと思います。

 

楽しみにしておいてくださいね♪

アップしましたー♪

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